ソコピーチ

限界DD観劇オタクの観劇記録。

ミュージカル刀剣乱舞 東京心覚を見て思った気持ち。

これは問わず語り。
仙台公演を観る前にこれだけは書き留めておきたいと思ったので取り急ぎ。



めっっっっっっっっっちゃよかった。

 なんて優しいお話なんだろう。どうしてこんなにも心を掬ってくれるんだろう。みれば観るほどに優しくて切なくて温かくて、今だからこそ伝えられるメッセージがギュギュギュっと詰まってる最高な作品だった。

 初見殺し、とか一回だけ観てもよくわからない、という感想をSNSでみたんだけれども、この「よくわからなかった」がきっとこの作品の答えで、この作品を観たときに何か一つでも感じ取ることができたらそれは製作側の勝ち、なんだと思う作品だなと思った。

 これは問わず語り。水心子の語りと最後の全員歌う曲の「問わず語り」に全てが詰まってるなと思えた。聞いて欲しかった独り言なんだもんな。こんなに誰かに寄り添ってくれる作品、観劇若手俳優オタク10年以上してて初めて巡り会えた。今まで観た作品の中で1番好きかもしれない。

 月が照らされて三日月になっても、影を合わせると丸い月になる。歴史はその明るい部分でしかなくて、今回のストーリーではその影にいた色んな人たちにフォーカスを充てて紡いでいく様は、影の人たちを忘れないでと言っている独り言は、まるで私たちのことを支えてくれているかのようでとても優しかった。
 冒頭で水心子と清麿が歌う歌詞と、最後のみんなで歌う歌詞を考えたら本当に本当に温かくて書きながら泣いてる。

はじまるからおわる おわったらまたはじまる
いくらきつく結んでも いつか解けていく
踏む地があればこそ 居場所見失える
いくら迷子になろうとも 僕が探し出すよ

大丈夫だよ 落ち着いて ほら深呼吸
水清ければ 月宿る そうだろう

私の役目 決して途絶えさせぬ
刀の誇り その意味追い続け
たとえひとりでも行くだけ

強き意志が求めてる この心が求めてる
忘れてはならぬ 慣れてはならぬ
廃れてはならぬ 諦めてはならぬ
水清ければ 魚住まず それでいい
何をみつけたのかな ほころび
いつ生まれたのかもわからぬ ほころび
君はそこにいる

誰もいなくても 大地はそこにある
誰もいなくても 空はそこにある
誰もいなくても 風は吹き荒れる

でも誰かがいなくては 歌は生まれない

誰もいなくても 日は昇り沈む
誰もいなくても 時は止まらねえ
誰もいないなら 探しにゆこう
誰かがいる風景 誰かといる景色

折節の思い綴る 日記のように
心に刻まれた風景 心が覚えてる景色

群青のそら 黄金色の波
たなびくみずほ みのり いのり

誰かが言った 覚えておいてと
誰かが言った 忘れてくれと

これは問わず語り 耳の奥でくすぐるうた
これは問わず語り 瞼の裏で揺れる残像

真っ赤な大地 澄んだ暗闇
それとも朽ち果てた命
誰かが言った 見つけてくれと
誰かがいった 隠してくれと
これは問わず語り 心に刻まれた風景
これは問わず語り 心が覚えてる景色
これは問わず語り 忘れぬあの人の名前
これは問わず語り 忘れぬあの人の温もり

これは問わず語り 聞いて欲しかった独り言

優しすぎんか。
 歴史に名を大きく残していく人の裏で暗躍した人たちの生き様は、正確には誰も覚えていない、誰かが紡いでいくから歴史であって、忘れ去られた人たちはどうなるんだろう、何を思っているんだろうと自分の目で確かめて感じて歩んだ水心子の心の成長を喜ぶと共に、メタ発言だけど私自身もいずれ死んできっとだれの記憶にも残らない私を、この作品でそっと掬い上げて歴史を一緒に紡いでくれてありがとうと作品を通して言われたような気がした。
 私に歴史を絡めての考察は出来ないけれど、この作品を観て何かを感じたこの気持ちはどこかに残さないといけない、そう思った。

はーミュージカル刀剣乱舞は凄いよ。頑張って生きてる女子に明日からの元気と笑顔をくれる最高のコンテンツだな。

また改めて楽しかったとだらだら書いてる記事はべつにあげる。